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……どうしてこうなった?

第21章 振られる辛さ、振る辛さ

ピンポーン……

呼び鈴を押したあと、優花は急に緊張しだした。

「……はい?」

無愛想で、そして聞き慣れている橘彰人の声が応答した。

「わ、私……優花……」

「どうした?」

「どうしたって……ただ遊びに来たんだよ?」

「突然にか?」

「邪魔だった?」

その返事はなく、しばらくすると玄関が開き、中から橘が上下スウェット姿で現れた。

「入れよ?」

「あ、うん……」

ぶっきらぼうに促され、優花は慌ててお邪魔した。



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