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……どうしてこうなった?

第22章 どうしたの?

槍倉誠一が帰る支度をしてくるといっていなくなった間、友美は必死で鏡を見て髪型や化粧をチェックする。

化粧といってもベースだけのシンプルなものであったが、それでも取れかかっているところなどを直した。

「ごめんごめん。お待たせ」

「は、はいっ!」

背後から声をかけられ、ビクンと震えながら慌てて手鏡を鞄にしまいこむ。

「じゃ、行こうか?」

「はい」

槍倉の隣を友美が歩く。

東雲学園の五大イケメン『イケメンファイブ』の一人である槍倉誠一の隣を歩く友美に遠慮のない視線が浴びせられる。

槍倉自身は全く気にした様子もなくスタスタと歩いていくが、友美はその視線が刺すように突き刺さり、気まずいことこの上なかった。

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