……どうしてこうなった?
第25章 壊される心
「君の愛はそんなものなのか?」
抱きつかれて動けない橘に副島が問い掛ける。
「あなたは人に意見できるような立場なんですか?」
憤怒と恥辱と軽蔑の眼差しで副島を睨む。
「陸奥会長が君にこんな場面をなんで見せたのか考えても見ないのか?」
狂人の世迷い言に耳を貸さないつもりだった橘だが、つい聞いてしまう。
そして副島の言葉について考えてしまう。
そうなれば、もう、陸奥たちの思惑通りとなってしまう。
「このような場面を君に見せていい気がするはずないことくらい陸奥会長だってわかっている。それでも君に見せたかったんだよ」
「……なんのためですか?」
橘は副島でなく、陸奥の顔を見て尋ねる。
「あなたが好きだから……」
陸奥の潤んだ瞳は橘を捕らえる。
「意味がわかりません……」
先程までの投げ遣りな言葉ではないことに橘自身気付いていなかった。
抱きつかれて動けない橘に副島が問い掛ける。
「あなたは人に意見できるような立場なんですか?」
憤怒と恥辱と軽蔑の眼差しで副島を睨む。
「陸奥会長が君にこんな場面をなんで見せたのか考えても見ないのか?」
狂人の世迷い言に耳を貸さないつもりだった橘だが、つい聞いてしまう。
そして副島の言葉について考えてしまう。
そうなれば、もう、陸奥たちの思惑通りとなってしまう。
「このような場面を君に見せていい気がするはずないことくらい陸奥会長だってわかっている。それでも君に見せたかったんだよ」
「……なんのためですか?」
橘は副島でなく、陸奥の顔を見て尋ねる。
「あなたが好きだから……」
陸奥の潤んだ瞳は橘を捕らえる。
「意味がわかりません……」
先程までの投げ遣りな言葉ではないことに橘自身気付いていなかった。