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……どうしてこうなった?

第6章 甘い罠

「あの……もういいですよ……ありがとうございます。暗くなってきたし……もしかしたらここに落としたんじゃないかも……」

「いいよ、そんなこと。気にすんなって。見つけてやるからさ」

申し訳なさそうな女子学生に気を使わせないように、橘は敢えて軽い調子で答える。

「すいません……」

そこにはいきなりパンチラしてくれた女子学生が可愛かったから、という邪念ももちろん含まれていたのだが。


更に茂みの奥の方へと橘は潜り込む。

「あっ!! あったっ!! もしかして、これ?」

茂みの中から橘は二つ折りの財布を拾い上げる。

「あっ!! それです!」

女子学生はぱあっと笑顔になり財布を受け取った。


が、その瞬間、体勢を崩した彼女は橘の上に倒れてしまう。

「きゃあっ!!」
「うわっ!! おい、大丈夫か!?」

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