テキストサイズ

……どうしてこうなった?

第26章 自殺

話の流れから橘は次の展開を予想し、嫌な気持ちになる。

「母が留守のある夜、私はそのおっさんにレイプされたの……」

予想していたとはいえ、直接そういわれると気持ちの悪さは抑えきれなかった。

「まだ私が中学二年生の頃。もちろん処女だった……」

「ひどいね……」

「母に言ったらこの家を追い出されるから言うなって、そのおっさんは言ったわ……」

「おっさんじゃなく、リョウが追い出されるって?」

「そう……母は確かに嫉妬深い人だった。私がレイプされたと言っても私が当たられるかもしれないって、そう思ったわ」

レイプされたことを思い出したのかリョウは沈痛な表情になり、左手で右手のためらい傷を覆うように握った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ