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……どうしてこうなった?

第6章 甘い罠

彰人のすぐ隣に寄り添うように陸奥が座った。

二人の身体は結構密着しており、橘はその距離感に体を固くさせ、顔を赤らめる。


「あ、あのね……」

「は、ハイっ」

もじっと照れたように声を出す陸奥と、焦りから返答して声が裏返る橘。

はた目から見れば初々しいカップルそのものだ。

「そ、その……葉月さんって……その……彰人君の、か、彼女さん、なの?」

「えっ!?」

「ご、ごめんね、変なこと聞いてっ! 忘れて!!」

「ち、違いますよ!! あいつとは幼稚園からの幼なじみの、いわゆる腐れ縁ってやつですよ。母親同士も仲良くて、それで昔からよく一緒にいるだけでっ!」


「そう、なんだ……よかった……」


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