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……どうしてこうなった?

第29章 不協和音

芹沢と陸奥が付き合い出してしばらくが経ち、さすがに二人の登校風景を見ても騒ぐ学生はほとんどいなかった。

とはいえ目立つ二人の登校は生徒たちの目を引いていた。


停学が終わった橘彰人が登校した朝も、やはりそんな感じで二人の近くは人も近寄らず、目立っていた。

「……っ!」

芹沢と陸奥が仲良さげに登校する場面を目撃した橘は思わず目を見開く。

葉月優花はそんな橘の横顔を心配げに見詰める。


しかし橘はすぐに視線をそらし、何事もなかったかのように歩き出す。


停学内容がややこみ入ってるだけにクラスメイトは冷やかしはしなかったが、橘を見つけて声をかけてくる。


橘はぎこちない笑顔でそれらに応えていた。


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