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……どうしてこうなった?

第30章 自殺2

外観の寂れた感じとは打って変わって室内は清潔に整えられていた。

とはいえ女の子の部屋といったような甘ったるいような可愛さはなく、簡素でシンプルなインテリアだった。

「女の子っぽくないでしょ?」

橘の視線を目で追ったリョウは少しだけ恥ずかしそうにそう言った。

「別に俺はリョウの部屋が女の子っぽいかどうかを確認しに来たわけじゃない」

面倒くさそうにそう言って橘は適当に腰掛ける。

「そうだね。ごめんね」

そう言いながらリョウは来ていた上着をハンガーにかけてキッチンへと向かう。

「あと、お茶飲みに来たわけでもねぇからな」

キッチンに立つリョウの背中に冷水を浴びせるように橘は告げる。

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