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……どうしてこうなった?

第30章 自殺2

「そうかもしれない。リョウの考えはそうなのかもしれない。
でもさ、リョウが死んだことで、死ぬ原因を与えたようなひどい奴らが喜ぶんだぜ? そんなの、悔しいじゃんか」

「悔しい……か……」

リョウは両膝に置いた手のひらをギュッと強く握り締めた。

「好きでもないやつに処女を奪われ、次々とレイプされ、学校でもそんな噂が流れ、浮いた存在になって……
リョウは何にも悪くないのに、ひどい目に合わされてる。そんなの、ひでぇじゃん……」

ポロポロと自然にリョウの瞳から涙が溢れる。

「そりゃ……悔しいよ、悔しい……」

泣き声をしゃくりあげながらリョウが肩を震わせる。

橘はそっと隣に座り、その肩を抱いてやる。

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