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「……橘君って、ほんと、変わってる……絶対怒りに来たんだと思ったのに」

肩を抱きしめられたリョウは少し落ち着きを取り戻す。

「怒りに来たんだよ。自殺なんてするなって」

「ふふっ……へんなの。俺を陥れやがってって怒るところじゃないの、普通は？　誰に頼まれたんだとかさ」

「まぁな……でもそれどころじゃねぇだろ、お前は」

「私ね、紹介されたのよ、橘君を。お金が欲しかったんじゃないの……
一緒に自殺してくれる人って紹介してもらったの、橘君のこと。一緒にホテルに入れば橘君はきっともっと自殺したくなるはずだからって」

橘は黙ってリョウの言葉に耳を傾けていた。