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……どうしてこうなった?

第31章 素直じゃない親友たち

「っもう!! すぐそうやって子供みたいに扱うんだからっ!」

友美は怒りながら誠一の手を振り払う。

「ごめんごめん」

たいして反省した様子もなく誠一が謝る。

「そうですね……本人が素直にならないとどうしようもないことですものね……」

「芹沢のやつがあんなに真剣なのも珍しいよ。なんとか力になってやりたいよな……」

ふたりはそう呟いて目の前に広がる夜景を見ていた。

「私がこうやって誠一さんと一緒に夜景を見られるのもゆうちゃんのおかげなのに……わたしばっかり幸せなんて申し訳ないよ……」

「そうだな。葉月は……あいつはいい奴だよな……」

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