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……どうしてこうなった?

第32章 陸奥家を継ぐ者

「お嬢様は具合が優れないようです。申し訳ございませんが本日はお引き取り願えますでしょうか?」

茅野は陸奥の友達というだけで遥か年下の高校生である副島にも深々と頭を下げて謝罪する。

「そ、そんなことあるかっ! 学校では元気そうにしていた!」

「申し訳ございません」

「もういいっ! 部屋の場所は知ってるんだっ! 直接行って話を付ける!」

怒り心頭の副島は立ち上がり、陸奥の部屋へと向かおうとした。

「お引き取りください」

その肩をぎゅっと強く茅野が掴んだ。

「離せよっ!」

副島は苛立った声で怒鳴り、その手を掴んだ。

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