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……どうしてこうなった?

第32章 陸奥家を継ぐ者

副島と茅野がやりとりを行っていることなど気にも留めていない陸奥は制服から私服へと着替えていた。

陸奥家では当然部屋着といっても上下スエットだとかジーンズにパーカーなどということはなく、もっと品のある服に着替えなくてはならない。

特に今日は珍しく両親とも早くに帰宅するため、シックな深い緑色のワンピースを着ることにした。


服を着替えようと選んだはいいが、世話係の茅野がいない。

そこでようやく副島を追い払うのに茅野を遣わせたことを思い出す。


面倒な男だ。


陸奥はそんな感情だけを副島に感じた。

そこそこ見た目はいいし、頭も切れるため側近として置いたが、最近は少し煩わしく感じることもあった。

ただ快楽の捌け口として何度かセックスをしただけで変な優越感や特別感覚を持たれていると感じていた。

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