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「もう一学期も終わりですね」

「あ、はい……」

「この学校にも慣れましたか？」

不気味なくらいニコニコと笑う副島に優花は引いてしまう。

今までまともに会話もしたこともない副島の突然のこの親密な態度は不気味以外のなにものでもなかった。

そもそも副島は陸奥佳奈美の腰巾着程度のイメージしかなかった優花にとって、あまり関わり合いたい類の人間ではなかった。

「それじゃ、失礼します……」

一刻も早く立ち去りたかった優花はお辞儀をして小走りに立ち去ろうとする。

「ちょっと待ってくれないかな、葉月さん」

今度ははっきりと、声色に刺がある声で副島が優花を呼び止める。