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……どうしてこうなった?

第33章 動く歯車

「そんなことも含めて、葉月さんとお話がしたいんです、陸奥会長は。今日の放課後、部活が終わったあと、夜七時に生徒会室に来ていただけないでしょうか? これが最後のお話になると思います」

慌ててサッといつもの無表情に戻った副島は優花にそう告げた。

「そうですか……わかりました。部活がきっちり終わるかわからないので七時を過ぎてしまったら申し訳ございません」

「いいですよ。こちらが無理にお願いしているんですから。ありがとうございます」

副島は一礼をすると再び歩き出し、校門の方へと向かっていった。


陸奥先輩も、辛かったり悩んだりするんだな……

当たり前のことだが、なんだかちょっと意外な気分になっていた。

そしてほんの少しだけ、可哀想にも感じた。
本当にちょっとだけだが。

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