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……どうしてこうなった?

第33章 動く歯車

「どうしたんだ、ため息なんてついて」

「わっ!? せ、芹沢先輩っ!!」

いつの間にか隣にやって来てた芹沢に声をかけられ、優花は驚いて飛び上がる。

「なにそんなにビビってんの? ちょっと傷つくんだけど?」

「きゅ、急にやって来て声をかけないでくださいっ!!」

「なんか今日の優花、ぼんやりしてるから」

「そ、そんなこと……そうですか?」

「ああ。なんかずーっとボーッとしてたぞ?」

少し心配そうに芹沢は優花を見つめる。

その優しげな目に優花はつい、心の壁が揺らぐ。

全部相談して、助けてもらいたいという気分になる。

駿二や橘には言えないような相談事も芹沢には話したくなってしまう。

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