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……どうしてこうなった?

第34章 狂気の刃

「待ってたよ、葉月優花さん……」

背後から声をかけられ、優花は心臓が二倍の大きさになるくらいにドキッとする。

「そ、副島さん……」

扉付近に立っていたのは副島であった。
廊下からの明かりでぼんやりとその姿が見える。

「わざわざ来てくれてありがとうね……」

無表情でそう呟き、後ろ手に生徒会室のドアを閉める。

「む、陸奥さんはどこですかっ……」

ただならぬ副島の気配に後ずさりながら優花が尋ねる。

「陸奥会長? 会長は来ないよ」

逃げる優花を追い詰めるように副島はゆっくりと優花に詰め寄る。

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