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……どうしてこうなった?

第35章 芹沢の弱点

「ぼ、僕は生徒会副会長ですっ! そんな素行の悪いことするわけがないじゃないですかっ! 芹沢にいつ暴力を振るわれるかわからないから護身用にナイフを買ったんですっ!」

立ち去る教員の背中に副島は訴える。

「そうそう」

教員は立ち止まって振り返った。

「もちろん生徒会副会長も解任したから。生徒会室にも近寄らないようにね。今日もあまり人目につかないようにして帰ってくれよ?」

「そん、な……そんなことがあるかっ! 陸奥会長と話させてくれっ!」

「その陸奥が言ってるんだよ。君を即刻副会長を辞めさせてくれってな」

冷たく言い残し、教員はその場を立ち去っていった。

教師からも生徒会からも見放された副島は呆然とその場で立ちすくむしかなかった。

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