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……どうしてこうなった?

第35章 芹沢の弱点

大騒ぎの中、とりあえずの収拾をつけ、陸奥が芹沢の下にやってきたのは昼休みだった。


「大丈夫だった、芹沢君っ!」

「ああ、佳奈美。心配ない。気にするな」

芹沢は半笑いで昼過ぎになってようやくやってきた『彼女』に笑いかけた。

「ごめんね。すぐに来たかったんだけど取り込んでて」

「いや、気にすんなよ。生徒会も大騒ぎだろうからさ」

「副島君がこんなことするなんて……信じられない……」

「まぁな。あいつとは思えないくらいの取り乱しぶりだったよ」

「なんでそんなことになったの?」

「なんだよ。取り調べみたいだな」

『彼氏』である芹沢は『彼女』の取り調べに再び苦笑いをする。

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