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……どうしてこうなった?

第37章 放たれた狂獣

いつもと同じようにバカなことを言って優花を笑わせる。

それが嬉しい反面、寂しくも感じていた。

女として見てもらえてない。

優花はそう感じる。

芹沢先輩が私を守ろうとするのは、責任を感じているから。

もともと自分の蒔いた種だから。

それだけなんだ。

表面上は笑いながら優花はそんなことを考えていた。

「着いたな。久しぶりだな、優花の家の前来るの」

芹沢が懐かしそうに笑う。

「わざわざ送っていただきありがとうございました」

「勝手にしてるだけだから。お礼なんていいよ」

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