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……どうしてこうなった?

第37章 放たれた狂獣

陸奥とどんな話があるのか。

優花の頭の中はそれで一杯になる。

まさか陸奥と別れ話をするつもりなのか、と頭をよぎった優花だったがすぐにそうではないことに気付く。

だとすればわざわざ陸奥が車を用意するはずがないからだ。

陸奥が車を用意したということは陸奥の方に用事があったと考えるのが自然だ。

となれば陸奥の要求に芹沢が応じたということになる。


そこまで考えて優花は気分が暗くなった。

芹沢は自分を守ると言ってくれたが陸奥に呼ばれればそっちを優先するということだ。

向こうは一応は『彼女』なのだ。

当たり前といえば当たり前だ。

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