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……どうしてこうなった?

第40章 陸奥佳奈美の決意

玄関までいき、佳奈美は足を止めた。

玄関前に立つ茅野にじっと見られたから。

「じゃあね、茅野」

佳奈美は軽え会釈をして通り過ぎようとする。

味方だと思っていた茅野も父に色々と情報を喋っていた節がある。

結局誰もが『陸奥家の使用人』なんだ。

陸奥家の人間でなくなってはじめてその事を痛感させられた。


通り過ぎようとする佳奈美の鞄をスッと茅野が奪った。

「な、何よ!? この鞄も中のものもみんな私のものっ!! 私が働いて稼いだお金で買ったものよ!!」

鞄を奪った茅野に佳奈美は怒鳴る。

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