テキストサイズ

……どうしてこうなった?

第9章 優花の入部

「おーいたいた!! 探したぞ、優花」


生徒会室を出てサッカー部室に向かうところで優花は芹沢に出くわす。

「なんですか? 私部活に行かなきゃいけないんで急いでるんです」

「そっか……じゃあ部活終わってからな」

「終わるの遅いんで」

「待ってるよ」

「待たれても困ります」

「じゃあまたあとでな」

「聞いてるんですか、先輩っ!」

相変わらず人の話を全く聞いていない芹沢だが、優花はどことなくほっとする。

自分勝手な芹沢だが、人間的な嫌みがなく、なんだか気が安らぐ。

呆れた笑いを浮かべながら優花は足早に部室へと向かっていった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ