テキストサイズ

……どうしてこうなった?

第9章 優花の入部

既に練習は始まっており、優花は遅刻してしまったことを謝った。

名門サッカー部はマネージャーといえど規則には厳しく、顧問の先生に怒られた上、グラウンド三周を言い渡された。


運動不足が祟った優花はぜえぜえと息を切らしながらグラウンドを走る。

その様子を見たサッカー部の部員は笑いながらエールを送ってくれた。

走りながらグラウンドを確認し、今日も汗だくになって泥だらけになる橘を確認する。

頑張ってるな、彰人。

負けられない、と優花も歯を食い縛ってグラウンドを駆け抜けた。


グラウンドを走ったあとはもちろんボール集めや洗濯物をたたむなどのマネージャーの業務をこなし、練習が終わる頃にはくたくたになっていた。

日もすっかり落ち、辺りは暗くなっている。

優花は芹沢との約束などとうに忘れ、部室で少し休憩してからようやく校門を出た。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ