テキストサイズ

……どうしてこうなった?

第9章 優花の入部

「あ、そんなことより優花、何があったんだよ」

「……はい。実は--」



誰にも言えない苦しさを優花は芹沢に話してしまった。

自分との約束を無視されてしまい、怒ったこと。

そのために言い過ぎて橘に嫌われたこと。

そしてすっかり橘が舞い上がって夢中になってしまったこと。

今日、生徒会室で陸奥と揉めたことも話した。


そしてもちろん、優花が橘のことをずっと好きだったということも話した。

今まで誰にも話したことがないその思いを。



「そっか。やっぱり優花はすげーな。俺が見込んだだけのことはある」

「はい?」

相談を打ち明けての第一声がそれで、優花は思わず変な声で聞き返してしまう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ