見習い天使とコイスルオトメ
第3章 わたしの想い
--しーん----
ん?
皆があたしを見てる。
足元にボールが転がっている。
あれ?
目の前がボヤけてきた。
そのままあたしはその場で意識を手放した。
レオンはその光景を冷静な冷たい目で見ていた。
----ん。----
あたしはゆっくりと目を開ける。
するとそこには見覚えのない天井が目の前に広がっていた。
わたしは真っ白なベットに寝ていた。
しばらくぼーっとしていると、側から声が聞こえた。
「あ、目が覚めた?」
声のする方を見ると--
「奏馬…先輩…?」
「ごめん、俺が打ったボールが跳ね返って勢いよく田宮さんの顔に当たっちゃってさ、気を失って倒れちゃったから俺が保健室まで運んだんだ。」
奏馬先輩は頭をうな垂れながらごめん、ごめんと何度も謝っていた。
そんなところも奏馬先輩の優しい性格が伝わってきてとても嬉しくなった。
「あ、全然、本当大丈夫です!先輩が気に病むこと無いです。あたしが鈍臭いのがいけなかったんだし。」
それは本当。
あたしって本当鈍臭いからなんでよけれなかったのか。