
1ぺーじすとーりーず
第11章 黙認
「あ~恋人欲しい」!!
ソロ充歴=もにょもにょ…
恋人が欲しい…思春期高校生の健全な悩み…
「ははっ!!道で叫ぶなよ~。」
横で笑うお前…
「まぁ…俺を受け入れてくれる人なんていないよなぁ…今までお前以外俺の全部を受け入れてくれ友達いねぇもん…。」
腹かかえて笑いながらお前は言った。
「なんだよ~俺のこと好きななのかぁ~?」
俺はドン引き顔で
「はぁ?ありえねー!!男掘るとかないわぁ~。」
二人で爆笑して、それぞれギリギリの思いを水面下に押さえ込む。
本当は…二人とも知っている。
こないだコクられて好きな人だっていってた人をふったこと。
いつの間にか二人でいる時間が何よりも優先されていること。
何よりも心臓が痛くて…収まらない鼓動がうるさいこと。
でも今は
今だけはなにも知らないフリを。
この時間を楽しませてくれ。
いつか訪れる別れに恐れなくなるまで、君を…思い続けさせて。
わかっているよ?
でも今は、黙認しよう。
君への思いを。
