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キレーな顔した狼さん。

第15章 12匹目

「…汐里?」

「「…っ!?」」

ついつい瑠花の事を見ながらそんな事を思っていると、
いきなり呼ばれた名前。

それに俺だけじゃなく
瑠花まで反応した。

「遅いから迎えに行こうとしたら…

…こんなとこで瑠花なんかと、
何してるわけ?」

何か…怒ってる?
なぜか冷たく感じる瑠樹の声に少し不安を覚える。

「あー…っと…」

事故とはいえ…き、キスしてました。
…とは言えるわけないし…

意味もなく、目を泳がせていると
横にいた瑠花が不機嫌そうに口を開く。

「瑠花なんかってなによ…"なんか"って……」

「あ?ハハっ、ごめんごめん。
ついつい口が勝手にさー。

…そんな事いったんだ?俺。」

「は、はぁ!?」

"なんか"呼ばわりが余程気に入らなかったのか、

ポツリと呟いた瑠花の言葉にも、
瑠樹は過剰に反応し、さらに瑠花を小馬鹿にする。

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