好きな空間
第10章 フィクサー
ママは勿論、私も"銀座を代表する女"のように桜色に*七宝柄小紋の加工着尺の着物に*横山大観の夜桜のような枝桜の帯を付けて華やかさと優雅さを的っていた。
嫌いな春なのに、嫌いではなくなっていた。
「もう着くかしら。」
明るくママが呟いた。
車窓から景色を見るとイギリス大使館を通りすぎ、奥に行くと半蔵門の住宅街へと向かって行った。
*七宝小紋=江戸小紋の1つ。七宝はおめでたい柄であり、楕円形を永遠に繋ぎ合わせた連続模様。
柄が細かく見た目は無地に見える格調高い着物。
*横山大観=明治の終わりから昭和初期にかけての日本画家。
夜桜は1929年の作品。
嫌いな春なのに、嫌いではなくなっていた。
「もう着くかしら。」
明るくママが呟いた。
車窓から景色を見るとイギリス大使館を通りすぎ、奥に行くと半蔵門の住宅街へと向かって行った。
*七宝小紋=江戸小紋の1つ。七宝はおめでたい柄であり、楕円形を永遠に繋ぎ合わせた連続模様。
柄が細かく見た目は無地に見える格調高い着物。
*横山大観=明治の終わりから昭和初期にかけての日本画家。
夜桜は1929年の作品。