
アイツが私のご主人様!?
第27章 秘密のデート。
『あ…はじまった。』
軽快なメロディーに合わせて、
キャストとキャラクターがワイワイと踊る!!
周りは、
なんか興奮気味になって…
前へ前へ、
行こうとする。
もちろん、一宏も。
『……あっ、一宏…っ!!』
人に押されて、
一宏とはぐれてしまう!
背の高い人達が、
私の前に来てしまい…
一宏を呼び止められない…!!
【きゃー♥
こっち向いて~~!!】
キャラクターに大声で叫ぶ若いギャル。
─────ッ、!!!!
『痛っ……!!!』
ピンヒールで足を踏まれてしまい、よろけるワタシ。
そのまま、
持っていたトートバッグも落ちてしまう。
(・・・さいあく…。
せっかく……、
せっかく、
夜中、寝れなかったから…
おかず、下手っぴだけど…作り置きしておいて…
一宏のためにお弁当作ってきたのに…。)
(足も痛いよ……)
『一宏ぉ……』
試しに叫んでみても、
一宏に聞こえるハズもなく…。
ワタシは、
仕方なく…パレードの人混みから抜け出した。
*
