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アイツが私のご主人様!?

第27章 秘密のデート。







「まあ、


……とりあえず、さ。


りおチャン、足痛そうだし…


どっか座ろーぜ!な?」



『え、ありがとう…』


ふーーん、



神崎クンにはしては珍しく気が利くのね。

しかし、


足が痛い。お弁当が入ってるバッグが重い。



!!!!



うわ、


神崎クン…歩くの速すぎーっ!!


やっぱり…あぁ

一宏みたいに歩くスピード合わせてくれないのかよぉ…



うう、足痛い。追いつけない。


また、はぐれるっ!ひゃー



『…あ、あのっ!


神崎クン…っ!!』



「ん…なんだよ?」



神崎クンは、


クルリと振り返り…私を見る。




『……は、速い……


歩くの速いんだよぉっ!こんにゃろーー!』



「アハハ!!



りおチャン、


足短いから歩くの遅いもんな!ププッ」


『……なんなのよー…!!』



もう、やっぱり…


さいってー・・・






「………貸せ。」


『………あっ、』


スルリ、と

私の腕からバッグがなくなる。



『……神崎クン?』



「りおチャン、


ちょっとでも身体を軽くしねぇと…


もっと歩くの遅くなるだろ?ププッ



だから、


カバンの分の重さを引いてやったの。アハハ

これで、さっきより早く歩けるだろ?」



『なっ……////!


……失礼な…』



ほんと、失礼しちゃうわ///!!




「ほら、行くぞ?」



『…あ、うん!』



また、神崎クンは歩きだす。


(あっ…、

また歩くの速い……



あれ……?

着いていける。)



でも、

神崎クンは…さっきより……

ゆっくりなスピードで歩いてくれている…ような気がした。


……きっと、


勘違いだろうケド…


神崎クンの言うとおり、


バッグの重さが無くなって…

私の歩くスピードが早くなったのかもしれないけど…。


(神崎クン……、


もしかして…


私の足を気遣ってバッグを持ってくれたのかな・・・?)


神崎クンの背中を追いかけながら…こんなコトを考えていた…。






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