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あなたが消えない

第20章 永遠は消さない

「逢い続けて、この先も私たちはこの関係を上手に続けていけれるのかなぁ…それが凄く不安…私がヤキモチを焼いちゃうみたいに…」

「俺もヤキモチ焼くよ?…旦那と他の男に」

「もし万が一、奥さんに見つかったら、翔はどうするつもりなの?」

きっとその時点で、この関係は本当に終わってしまうのだろう。

永津 翔の永と。

遠山 翼の遠と。

二文字を並べても、二人の永遠の愛は、互いの家庭のお荷物によって、終わってしまう。

だから永遠の愛だなんて、ないのかも知れない。

「…もし万が一バレたらかぁ…」

いいよ、答えてくれなくても。

「言ってみただけ…」

今度は私から、翔にキスをした。

私はもし和男にバレたら離婚する。

迷わず離婚する。

私から離婚を要求する。

翔は、土台そんな訳にはいかない。

子どもまでいたら…無理でしょ?

…何で、そんなモノを造ったのよ、バカ。

こんな事は腹の中でしか、思う事が出来ないのが苦しい。

今はこうして、翔の素肌に久しぶりに触れて、それが幸せなんだと素直に感じていよう。

「もし、どうにもならなくなったら…俺と一緒に死んでよ」

「えっ?やだ、何それ…」

私はビックリして、起き上がって翔を見つめた。

「たぶん、その前に妻に別れを切り出されるさ、それで慰謝料やら教育費やらでガッポリ奪われちまうな…ハハハ」

笑って言って、なんて余裕な人なんだ。

「…別にそれならそれでも俺はいいけどね」

そう言って、また優しく私を引き寄せて私の頬に頬擦りをして、

「そんな事より、俺にはもう翼がいつも側に居てくれなきゃダメなんだよ」

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