
届きそうで、届かなくて、、、届けたくて。
第8章 episode7 ~*悪夢*~
気持ちも焦って、世界のスピードが遅くなったかのように見える
唯「早く進んでよぉっ!」
泣きそうになりながらアクセルを踏む
唯「早く……早くっ!」
“役に立たなかったら、追い出すから”
ヤダよ、そんな、何もなかったことになるのは!!
だから、、どうにか間に合わないと、、。
マンションに着き、エレベーターに乗ろうとすると、
ちょうど閉まったところだった
もどかしさを感じた私は、
いつもは絶対にしない、階段を選択した
袋が破れないようにしながら階段を駆け上がる
13階のところで、
エレベーターが、二宮さんの階の16階で止まる
ハイヒールのコツコツとした音が上から聞こえる
16階まであと2段
二宮さんの家のドアが
閉まった
ドアが閉まる隙間から見えたのは
二宮さんとミオリさんが
キスをしているところだった
