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甘いキスを永遠に

第75章 震える心

「もう、行くの?」


「ええ、主婦は忙しいですから」


伝票を取ろうとしたら夏木さんが私の手の上に手を重ねた。


「僕が払うよ」


私は慌てて手を引き抜いた。


鼓動が倍速になった。


だけど顔は平常を装い、


「ご馳走様です」


と返した。


夏木さんが触れた手が熱かった。


私は丁寧にお辞儀し、夏木さんと別れ駐車場まで戻った。

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