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歪みの世界

第1章 プロローグ

俺、三国唐真は平々凡々な高校2年生である。
頭も運動神経も平均的で、顔さえも多分平均的でだ。
友達曰く、俺は他人に騙されやすいらしく、素直すぎるらしい。そんなつもりは、全くないと思う。
小中とモテた試しは無く、高校に入った時点で彼女を作ることは諦めた。
だってさ、男子校だぜ。
恋愛に性別は関係無いと思っている。
自分が、告白されたりする事は無いと思ったからだ。
多分、俺自身が無関心で他人事だと思っているからだ。
まぁ、どうであれ俺は部活に精を出している。
因みに、部活は調理部だ。元々、料理が好きだから入った。
他にも、作った料理をお持ち帰り出来るところが凄く良い。
家族と離れて住んでいる俺にとっては有難い。
一人暮らしをしたいと言ったのは、俺自身だ。
両親の反応は、軽かった。まぁ、俺が女じゃ無いからだろう。
両親二人はアッサリと承諾してくれた。が、弟の智貴(ともき)は反対を言い続けた。
俺は、智貴の反応は嬉しいが兄離れにも良い好機だと思う。
まぁ、寂しい気もするが仕方無い事だ。
何故か、週に3回のペースで智貴が泊まりに来るから、合鍵を渡す事になってしまった。
困ったものだと俺は、苦笑した。

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