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歪みの世界

第3章 異世界

「此処の国にはトモキのお兄さんは居ないよ」
「えっ…じゃあ、他の国に居るなら会えるって事だよね?」
「まぁ、ね」
それにしても、フェイの雰囲気が変わった様な。
オドオドしてた様な気がする。
ドアが開いた。
「ノックしてから入ってよ、アルヴェン」
「済みません。次から気を付けますよ」
「それ、何回も聞いたから。で、何のよう?」
「それは…ん?彼は、誰です?」
不意に、目が合った。
「あぁ、彼はトモキ。お兄さんに会う為に此の世界にきた異世界の人だよ」
「お兄さんって、まさか…トーマ君の事?」
今、トーマ君って言ったよな。
兄貴の事知ってるって事は知り合いなのかな。
「あのさ、兄貴の知り合いですか?」
「まぁ、友達かな」
「それは初耳だな」
「兄貴の知り合いって事は、兄貴に会えますか?」
俺は思わず、兄貴の知り合いの人に前乗りなる。
「えっ、いや…俺、まだ死にたくないし」
「成る程。んー…、ジーン太子はお子様だからね」
「エレン、それ本人目の前で言ったら志望確定ですからね」
「そうだよね」

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