真っ赤な家庭
第5章 松本 圍
「そう言えば、課が違うかもしれないけれど、うちの店にドンペリ何本か注文してくれた方がいてね、あっ、この人ね。」
見た名刺の名前は公安No.3の
"中村 聖"
確かにエリートだから、こういう店に来てもおかしく無いだろう。
妙に羽振りがいいから何かあったのだろう。
こいつは関係無いと思ったとき
「注文してくれたのはいいけどね、楽しい飲み方じゃ無くて、ヤケ飲みだったわ。」
「嫌なことでもあったんじゃないか。」
「そうかもね…」
ただのストレス発散だろ。
公安の奴がここに来るって、何してんだ?
俺、調べられている?
まさかね。