テキストサイズ

ベッドの上だけの彼女

第1章 セフレの関係

振り向くと、そこには、
長身で猫背で、なんだか派手な感じの人が立っていた。悪く言えば、ガラが悪い。

同じ学科のヒト。

名前は確か......

1つの学科に何十人もいるため、分からなかった。
私とは話したこともない人。
見たことはある。それだけだ。

分かったようなフリをするのも、なんだか悪い気がしたから素直に尋ねた。

「えーっと?」


「あっ、俺、加納 敬二です。」


加納 敬二と、その男は名乗った。

「加納さん?
私に、なにか?」


私は、これからバイト行かなきゃいけない。
遅刻はできない。
早く、終わらせたかった。それに、なんでこんなガラが悪いのに絡まれなきゃいけないんだとも思った。

加納さんは、
ズボンのポケットから、何かを取り出すそぶりを見せたから、

思わず身構えた。

「ハハハッ。そんなにびびんないでよ。」

そういって、渡してきたのはメモ紙。

私は、それを握りしめ、キョトンとした。

なに、これ......?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ