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先生。

第3章 ◯ 黄色い朝食


身長が180近くある拓の背中に、ぎゅっと鼻をおしつけて、腰に腕をまわす。

布団の中を彷彿させるような、あたたかな匂いに、胸がきゅんとなる。





拓の匂いって落ち着くなあ…。





ベーコンがカリカリに焼ける匂い。
トーストの焼ける音。
拓の体温。


体の感覚神経のすべてが幸せをキャッチするためのアンテナになったみたいに、周りから幸せを拾い上げて、わたしをみたしていく。





なんとも心地良い、甘い感覚に、まわす腕の力がまた強くなった。





幸せー…

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