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ポーカーフェイス

第5章 視聴覚室で

「・・・っ。や、やめてってばっ」


私の髪を指先でいじる千里の指を振り払った。


「俺、先生に言っちゃうかも?早川さんが学校中の全教室の合鍵持ってサボってまーす、って」


私はハッとして後ろを振り返る。


千里は口の端をニヤッと持ち上げ、私の反応を楽しむように笑っていた。


「な、なんで全部って知ってんのよっ!」


視聴覚室のはバレても仕方がないが、なんて全教室のことまで・・・?


「あ、やっぱ持ってたんだ。ごめんね、ちょっとカマかけてみた」


・・・私としたことが、こんな奴の引っかけに引っ掛かるなんて・・・。


千里は私の反応を楽しんでいるのか、ずっと笑っていた。

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