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ポーカーフェイス

第5章 視聴覚室で

「と、とにかく!私の耳に何もしないでっ。何かしたら、先生に泣きつくからね」


「え?」


私の言葉に、意味がわからないという様子の千里。


「ウソ泣きでもしながら、スクリーンに飛び込んで、無理矢理連れてこられた!って村田に言ってやる」


鍵のことはバレてしまうかもしれないけど、私が泣けば多分千里が悪いってことにしてもらえる。


私もサボり癖はあるけれど、千里ほど素行は悪くない。


私の言葉を聞くなり、ブッと千里が吹き出す。


「・・・っっ。ははっ。ほんと、面白いこと言うね!」


先程以上に体を揺らしながら笑っている。

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