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疑惑?ホモセクシャル

第5章 逃走

涙を拭いてから、ドアを開けようとする。

…何これ。
ドアがなかなか開かない…

鍵はかかってない。
どうやら立て付けが悪いらしい。

少し隙間は開けられたが、それ以上の間ができない。

俺は少し頭に来て、できた隙間に手を入れてドアを持ち、思いきり引っ張った。


ガラガラ…



…やっと開いた…
俺がドアを開けると結構大きな音がした。

しばらく使われていない教室なのか、床や机は薄くホコリを被っていた。


「松崎さん?」
俺は恐る恐る部屋に入った。


「松崎さん??」

もう一度呼び掛けてみるが、返事はなし。
物音もしない。

部屋を見渡しても、何もない。
あるのは、机と椅子と、ホコリだけ。


「おかしいなぁ……?」


俺はもう一度くまなく部屋を見回した。

ふと足元を見ると、俺のものじゃない足跡が見えた。
きっと誰かが最近ここに入ったんだろう。



この部屋には松崎さんはいなさそう。
そう思い、俺は部屋を出た。

ガラガラガラ…

大きな音をたててドアを閉め、松崎さんを探しに行く。

このドア、修理してもらった方がいいな。
そう考えつつ。

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