
彼・彼女の言い分
第5章 先生の理由
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水上 千花と待ち合わせの日…
資料を忘れ、塾に寄った。
光さんは今日は資料作りだけだったらしく…
コピー機の前にいた…
「光さん…資料作りですか?」
「あ!望クン!!!手伝って!」
「俺、これからカテ教のバイトです。」
忘れた資料を鞄に詰め、俺は部屋をでた…
時計を見ると、時間が迫っていた…
急いで、彼女の兄の経営しているカフェに行くと…
店の前で彼女は待っていた。
『こんにちは、先生』
「少し遅れたか?すまん」
挨拶をして…中に入った。
〇〇通りから少し入るだけで…とても静かなのが不思議だ…
緑も多くて、街中とは思えない落ち着いたカフェ
「千花ちゃん!いらっしゃい」
店のカウンターから背の高い男性が挨拶をしてきた。
『兄さん…お邪魔します。こちら、家庭教師の安藤先生。兄さんのコーヒーを気に入っていただいたので連れて来ちゃいました。
ついでに勉強もするので…奥の席…借りますね』
「どーぞ、コーヒー持って行くから頑張って。」
物腰の柔らかい…
綺麗な兄さんだ…さすが…兄妹似ている。
