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赤い印

第3章 神谷vs海部

「だってさ、もう一年経つし?
 神谷君て他人行儀だし、ね?」
名前で呼ぶ以外は許さない、
とでも言うように、
目が底光りしている。

「わ、分かった…。えと…那貴」
呼んでから、顔が火照っていく。
「うん。呼び間違える事に、
 キス一回」
「えぇ!?」
私は思わず立ち上がる。

「神谷先輩?俺も那貴先輩って
 呼びますね?」
「じゃあ俺も雄治って呼ぶ」
共に変なものが身をまとう。

私を挟んで、また睨み合い。

仲良く…しようよぉ…

私は心で叫んだ。

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