素直じゃなくてごめんね。
第10章 夏休み
すると 大輝さんは
「こらこら そんな言い方するもんじゃないよ。なっちゃん ゆっくりでいいからね?」
と 私に微笑みかけてくれる
(やっぱり…大輝さんは優しいな…)
私が大輝さんを見つめてポーッとしていると
「兄貴がそんな甘やかすから コイツがこんなに馬鹿になるんだよ。お前もいい加減早く動けよ」
と 出雲のムカつく言葉が降りかかる
私は言い返そうと思ったけど 大輝さんの手前そんなことが出来るわけもなく
「はい…承りました……」
と ボソッと言って
私は大輝さんに向き直り
「大輝さん!少々お待ち下さいね!!すぐ持ってきますから!」
と 満面の笑顔を大輝さんに向けて急いで中に入っていった