テキストサイズ

KISSからはじめよう

第3章 智、モヤモヤする

そうは言っても
何をするのにもカメラを気にして
楽しめないんだ…

この前だってタクシーで帰る時に
店を出る時間をずらして…
彼女にも、家の前までじゃなくて
家から少し離れた場所で降りるように言って…

楽しかった時間が
少しだけ冷めてしまいそうだった

それでも
おれは彼女の「会いたい」と言ってくれた
勇気に応えたい

おれも会いたい

「森さん…」
「この前の服…可愛かったねー」
「え?」
「似合ってたよ、ホント」
「えへへ…ありがとうございます」
「次も…私服で…ね…?」
「ふふふ…着替える時間があったら、ですよ」
「ちぇっ…スカート可愛かったのになー」
「できるだけ早く切り上げます…」
「あはは(笑)」

可愛かったスカートをリクエストして
次の食事会は
おれからメールするから
それまで待ってて欲しいと伝えた

「周りを気にせず会うことができるように考えてみるから…」と約束した

ストーリーメニュー

TOPTOPへ