ヤクザの孫でも純粋です。
第2章 #1
「そっか。
私、お母さんについていく。
お父さんについていっても
邪魔になるし…」
「わかった。
お母さん明日には
引っ越すから荷物…
まとめておきなさい
お父さんが送っておく」
「ありがと
じゃあ、私荷物まとめてくるね」
席を立ち、リビングを出て階段を上がる。
階段を上がり終えても、階下は静かだ。
扉を開け、部屋に入る。
「この部屋とはもうお別れ、か…」
薄いピンク色と白色に統一されている
部屋を見回す。
「着替えは先に全部持って行こうかな」
部屋の隅に置かれてあるパステルカラーの
大きいキャリーケースを床に置き、衣類を
沢山入れていく。
衣類は全て入った筈だ。
再度確認をして、キャリーケースを閉じ、扉の
隣に置く。