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Forevar thing

第3章 シオンの花

しかし、そこからの記憶はなかった。何しろ、バスに乗ってすぐに、疲れがたまってたトロイは、寝てしまったのだ。起きた時には、目の前にはバスの運転手がいた。
迷惑そうな顔で見ている。
「うわっ。あ、すいません。今、降ります」
トロイはとっさに謝り、急いでバスを降りた。バス停の近くには、母の姉のシエナと、その息子である、従兄弟のジェイク、その妹のシエルが待っていた。
「遅くなってすいません。今日から宜しくお願いします」
トロイが話しかけると、シエナは満面の笑みで答えた。
見るからに、嬉しくてたまらない様子だ。
「まあ、トロイ!よく来てくれたわねぇ。ホントに大きくなって!久しぶりねぇ」
シエナはトロイを愛おしそうに抱きしめ、頬にキスした。
「トロイ、久しぶりだな。覚えてるか?ジェイクだよ」
「トロイ!シエルよ、覚えてる?」
たちまち抱囲とキスの嵐に襲われ、トロイはフラついた。もう、寝たくてたまらない。クタクタだった。

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