
初恋
第1章 Encounter
扉の開く音がして
「なんだ、ここにいたのか!」
と女の声がした。
「詩音!詩音!起きて!」
「ん?」
「ん?じゃないわよ!
保健室で休むとか言ってなかった
じゃない!心配して探したんだから!」
あの女、なまえ詩音っていうんだ。
「ごめん。」
「なんでソファーで寝ているのよ?
ベットで寝ないと風邪ひくよ?」
「だって。」
「だって、何よ?」
「誰か寝てるから。」
すると、俺の方へ足音が近づいてきた。
「!!」
そして扉の閉まる音とともに、
俺は、二人が出て行ったのを確認した。
俺は、ベットから降り保健室から
出ようと思い扉へ近づくとあの二人の会話が聞こえてきた。
「今の・・・」
「え?」
「今の!滝本 蓮司じゃない!」
「誰それ。」
は?あいつ俺の事しらないのか?
「この前、詩音に話たじゃないの!
1-Aにすっごいかっこいい人がいるって!」
「っで?」
おいっ!っで?ってなんだよ!
「っで?じゃないわよ!あんな間近で
見れるとは思わなかった!」
「ふふ...」
「・・・・・・・・・・」
「どうしたの?」
「いま・・・笑った・・・?」
あ?あいつ普段笑わないのか?
「あっ。ごめんなさい。」
「じゃなくて!ちゃんと笑えるじゃん!」
「あっ・・・・・・。」
「よし!今日は今からサボって遊びにいくぞー!」
「えっ!?」
そうして二人の走る足音が遠くに消えて行った。
あの詩音って女、こんなに俺が有名なのにしらねぇのかよ。
変わった女だな。
なんか興味わいてきた。
