
サイカイ
第5章 サクヤ目線
ちょうどその時
♪〜
俺の携帯が鳴った
「はい、」
「サクヤかい?
僕だけど様子はどうかな?
推測とあっていたかな?」
キングはお見通しという感じだ
「いえこちらの推測と少し違ったみたいです」
「そうか、なら一度こちらに連れてきてもらえるかな?
直接様子が見てみたい」
「……はい⁉キングが直々にですか⁉」
キングが友好的な人柄なのは知っていたが、驚いた
「いいだろ?お願いだよサクヤ」
「…了解です。」
俺はキングのお願いに弱い
2人で話す時にだけ使うくだけた話し方もだ
「あっそうそう
サクヤはもう彼女にトキメイたかな?」
「いえそんなことはありません‼」
キングが俺をおちょくる
トキメクだと?あるはずない
「では、お連れします」
携帯をきる
シオンは俺の下で小さく震えていた
「来い‼」
腕を掴んで引っ張る
『イタッ!』
シオンの腕は思っていたよりずっと細い
「!…悪いっ」
俺は手を離す
その場所には赤く後が残った
「〜っ‼」
俺は声にならない呻きを漏らす
シオンは思ったよりずっと脆く
扱い方が分からない
